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                                 2005年卒 清水 哲也
                                       
「一生懸命ひたむきに」

 私は現在、桐生市立商業高校の教諭として、野球部の顧問をさせていただいています。今年の3月までは前橋商業高校に7年間勤務して、野球部の責任教師(部長)をしていました。前橋商業高校では、高経大の卒業生で、大先輩でもある富岡潤一監督とコンビを組ませていただき、春1回・夏3回の甲子園を経験できました。また、昨年のプロ野球ドラフト会議ではオリックスバファローズに後藤駿太という教え子が1位指名を受けて入団するなど、本当に貴重な経験ばかりさせていただきました。

 高校・大学と野球を続けていた私ですが、全くの無名の選手でした。もちろん高経大時代も硬式野球部でしたが、全国の舞台などはるかに遠くの存在でした。今年度の桐生市立商業高校への異動をきっかけに、「こんな自分が、なぜ野球でここまでいい経験ができているのか」を考えてみました。
 ひとつは、「一生懸命ひたむきに」野球に取り組み続けたことだと思います。ある一流企業のマネージャーから聞いた言葉ですが「意味があるかわからないけど、意味もわからずにただひたすら一生懸命に頑張る」ことが大切です。「一生懸命にしていれば必ずいいことがある」というありきたりのことを、これからも信じて、さらに生徒や部員にも伝えていきたいです。

 もうひとつは、「誰かのために」という気持ちで野球に取り組んだことだと思います。前橋商業高校の部長になってから「選手のため、監督のために」という気持ちでいました。自分のことではなく、選手と監督が野球をやりやすい環境を作ることを最優先して考えました。他人のために使ったエネルギーは、必ず自分にもいい形で還ってくると実感しました。

 他にもいろんな要素はあるのでしょうが、最後にひとつ挙げるとすれば、「仲間」です。私が教員になるきっかけをくれたのが高経大時代の仲間でした。その仲間は一生の仲間です。自分を支えてくれる人、応援してくれる人、ときには本気で叱ってくれる人、そんな仲間がいたからだと思います。これからも「仲間」や「身近にいる人」を大切する生き方ができたらいいなと考えています。