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1964年卒業 柏市朗読奉仕サークル 鈴木 良弘
『思いつくままに』
本年2月満70歳となった。それとなく目安にしていた両親の享年を越えた。人生の折り返し地点は確実に過ぎてはいるがこれからゴール迄どれくらいあるのか皆目分からない。
10年前70の人を見たら随分年よりと思った。毎朝の尿酸値の薬1錠、毎晩の緑内障点眼を除けば健康に不安はない。そうはいっても他人様から見ればそれなりの老人だろう。
17歳の青年と70歳の老人とどちらが青春出来るか。若くして亡くなった一葉、ショパン、維新の志士たち・・・彼らより何倍生きてきたのか。人に物に感動し好奇心を失わない限り君には青春があると80歳の先人に語られると成る程と思う心がある。
生きることは許容と納得です。この世に起こりうる全ての善も悪も何らかの意味を持っており、自分のこれまでの人生もその流れの一つに過ぎないと考えられませんかと言われるとほんとにそんな気もしてくる。年寄りの意見が反発しないで聞いていられる。会社時代の頑なさから少しは解放されたかも知れない。
65歳で朗読サークルに入った。日曜日の男声合唱だけではいかにも時間が余りすぎていた。図書館通いも3日で飽きた。ゴルフ三昧するほどの腕はない。そんな時柏市の広報で女房が見つけて父さんこんなの有るよと教えてくれた。
まさか試験があるとは思いもしなかった。事前に解っていたら決して受けなかったろう。
何とかパスして、半年の研修期間はアナウンサー張りの充実した時間で新鮮だった。名古屋地方出身の私はアクセントに弱点がある。2,3回アクセントを直される中にしどろもどろになる。汗をかきかきの音訳作業だが当分はおつき合いできそうである。
飲み仲間が増えた。周りを見渡すと殆ど女性ばかり。魅力的な女性もいるいる。もしかして老いらくの恋の予感。昔から私のタイプは決まっている。かっての世界長寿王、泉重千代さんと同じだ。120歳の彼はどんなタイプの女性がお好みですかと聞かれてこういった。「わしゃ甘えん坊だから昔から年上のおなごに弱いんじゃ」
さて、私達のサークルに私より年上の女性(ひと)が何人いるのかしらん?